2008年07月16日

日栄楼@小田原

小田原駅を南下する道沿い。
道の拡張整備とともにたとえ歴史のある飲食店であってもその外観を整えつつあるのに、(中川さんなど)
この辺りだけは昭和の空間が息づいています。
少々あえぎつつではありますが・・・
SH530018.JPG
正午すこし前、店に入ると、いかにも”彼の国出身”という親父さんがテーブルに腰掛新聞を読んでいました。
店奥の4人掛けテーブルにつき入り口に背を向け、かがみ込んで食物を摂取している風体の怪しい人?もいます。(単なる個性的な客なのですが)
入り口から厨房まで10畳ほどのスペースが広がり、かなり年季の入ったテーブル・椅子が5組ほど配されています。(2階にも座敷があるようです。)
カウンター席などといった”しゃれた”ものはなく、混んでくると相席を余儀なくされます。
先に記事にした横浜・翠葉とどことなく内部の雰囲気が似ていますが
それよりも確実に一昔前といった情緒にあふれています。

日替わりランチは4種類あり、すべて600円です。
そのうちのイカと海老の黒豆煮込みを選びました。
正午になり混みつつある店内、
近隣のホワイトカラーの勤め人で次第に席は満たされてゆきます。
しばし店奥上方のテレビをぼんやりと眺めながら待ち、
まず出てきたのが小鉢にてんこ盛りのおしんことデザートの杏仁豆腐、
そして小さな洗面器大の浅い丼?に入った玉子コーンスープが登場しました。
つづいてライスと、メインがやってきました。
SH530017.JPG
先日この店の扉の前に立ち、入ろうかどうか逡巡しつつ中をのぞくと
店員さんが客席に着きくつろいでいました。
開店時間を少し過ぎたころです。
こういう店ってどうも悪い印象しかもてなかったので、その日は敬遠しました。
しかし今日意を決し踏み込んでみて、ある意味予想を覆された軽い驚愕を覚えていました。
それは量や接客になんとも親しいものを感じたせいです。
そしてメイン料理に箸をつけ、その驚愕は感嘆に変わりました。

鄙びた地方都市とはいえ、外食に費やすゼニは神奈川都心部に比べ多いものです。
低級なものに多くを支払っているという不満。それはこの地で食す際いつもつきまとっていました。
しかしこいつ・・・
これが・・・
600円!!!
久しぶりに掘り当てた鉱脈のようなものでしょうか。
唐辛子、ブラックビーン、そして少量のしょうが。
それが融和し、いか・海老・ホタテの魚介に絡まっています。
野菜はセロリが印象的です。
”生”と”ほんの少し火が通っている”その危ういまでの敷居を華麗にまたぐ中華の匠の技を見た思いです。
手放しの絶賛は、この空間の妙な心地よさにより助長されているようです。
たまたま放映されていた「亀田ネタ」に店の客が同調し感想を漏らすと、
配膳のオババも一緒にテレビを見入っていたのか、すぐに世間話が始まります。
たとえ北関東の地方都市へ行ったとしても容易に遭遇し得ない、田舎の食堂の和みがここには漂っています。

PS.以上この店を訪れた初回の記事でしたが、実はこの店突っ込みどころ満載なのだということがその後何度も訪れてみて分かりました。
(できの悪い子ほどかわいい)そう云う言い方もあります。
つづく・・・
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/103012512

この記事へのトラックバック